約17億円で購入された「記号」のドメイン

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人知の及ばぬ32ビットの空間に、
名前がついたその日から、
見知らぬあなたと、見知らぬあなたに、
ウェブの糸がつながった
ドメインの織りなす運命を解き明かす
あらたな世界の扉が開かれる
それが、あなたの知らないドメインの.世界

 

 

約17億円で取引された記号のドメインをご存知ですか?

 

それは「icon.com」です。

 

2025年4月24日、Linkedinへの投稿で、icon(アイコン)社のCEOであるケナン・デイビソン氏は、自身のスタートアップ企業と完全一致のプレミアムドメイン「icon.com」を1,200万ドル(約17億円※)、歴代6位の公表取引で取得したことを明らかにしました。

 

icon社は2025年設立の米国スタートアップで、人工知能(AI)を活用した広告制作プラットフォームを提供しています。
広告の企画・制作から運用までワンストップで自動化するサービスです。この高額なドメイン取得は、大胆でありながら、強い決断力を感じさせる一手でした。投稿からは、「go big or go home(全力で挑むか、撤退するか)」という哲学が強く伝わってきます。

 

デイビソン氏はこう語っています。

「これを公の場で言うべきじゃないのは分かってる。でも言いたい。iconを史上最高の企業にしたい。お客様にとてつもない価値を届けたい。チームと投資家に世代を超える富を創りたい。ゼロから1億ドルのARR(年間経常収益)を最速で達成する世界記録を破りたい!」

 

とても高い目標に見えますが、数々のビジネス成功物語が「正しいドメイン選択」から始まっていることも事実です。

彼はプロダクトについて、「世界初のAI CMO(最高マーケティング責任者)です。数千本の優れた広告を、企画・制作・運用まで一貫して行うことができます」と説明。さらに、「ピーター・ティール氏のファウンダーズ・ファンドや、OpenAI、Cognition、Pikaなど最先端AIラボの幹部たちから支援を受けている」とも明かしました。

 

この先、icon社の物語がどこへ向かうのかは、まだ誰にもわかりません。しかし、明確なビジョンと、象徴的なドメイン「icon.com」を手にした瞬間、デイビソン氏とicon社はすでに強烈な注目を集め始めているのでした。

 

※1ドル = 約144円(2025年5月時点)

 

参考
Icon.com Sold for $12 Million in 6th Largest Publicly Reported Domain Sale of All Time
Icon.com Acquired for $12 Million
Michael Best Represents Seller in Sixth Highest Priced Domain Sale

 

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