航空会社が「.aero」を使わない理由

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人知の及ばぬ32ビットの空間に、
名前がついたその日から、
見知らぬあなたと、見知らぬあなたに、
ウェブの糸がつながった
ドメインの織りなす運命を解き明かす
あらたな世界の扉が開かれる
それが、あなたの知らないドメインの.世界

 

 

航空会社が「.aero」を使わない理由をご存知ですか?

 

「.aero」は、2002年に運用が始まった、航空会社・空港・航空関連企業のために作られたsTLD(スポンサードTLD)です。
スポンサーは、航空業界のITインフラを担う国際組織のSITA。登録には資格確認(認証)が必要で、誰でも取れるドメインではありません。
IATA航空会社コード、IATA空港コードといった、業界の公式コードをドメイン名として割り当てる設計まで用意して、「航空に関する情報は.aeroに集まる」という未来を想定していました。

 

しかし、「.aero」を対外的に使用した航空会社の例は多くありません。代表的なものとして知られているのが、「lufthansa.aero」(ドイツ・ルフトハンザ航空、現在は lufthansa.com)や「airfrance.aero」(エールフランス)です。

 

なぜ航空会社は「.aero」に移行しなかったのでしょうか。
「aero」という綴りは、どちらかと言えばヨーロッパ英語(aeroplane)の表現で、北米では「airplane」が一般的です。この語感の違いが、北米の利用者にとって「.aero」を直感的に“航空の公式ドメイン”と感じにくくする要因になった可能性が指摘されています。
ただし、最大の理由は別にあります。「.aero」が登場した2002年の時点で、大手航空会社はすでに「.com」でブランドを確立していたのです。

 

とは言え、「.aero」の登録件数は約13,000件(2025年5月時点)。航空機整備、MRO(整備・修理・オーバーホール)、部品メーカー、製造関連や航空教育・訓練、資格関連で多く使用されています。2025年6月、「.aero」の運営体制がSITAから新たなレジストリ運営者に移行予定と報じられており、今後プロモーションや運用戦略の刷新で、私たちが目にする機会が増えるかもしれませんね。

 

参考
.aero
The top 5 TLD flops, ever
The .aero domain is set to soar to new heights
.aero – wiki
Airplane – wiki

 

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