Grokのために1,000万ドル以上でドメインを取得したイーロン・マスク

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人知の及ばぬ32ビットの空間に、
名前がついたその日から、
見知らぬあなたと、見知らぬあなたに、
ウェブの糸がつながった
ドメインの織りなす運命を解き明かす
あらたな世界の扉が開かれる
それが、あなたの知らないドメインの.世界

 

 

AIアシスタント「Grok」のために、イーロン・マスク氏が1,000万ドル(※約14億円)以上でドメインを取得したことをご存知ですか?

 

そのドメインとは「grok.com」です。
1996年から2023年まで、「grok.com」は個人あるいは企業や団体によって取得されおり、
イーロン・マスク氏率いるxAI社は、2023年11月に対話型AI「Grok」を発表したものの、
当初は「x.ai/i/grok」で運用を開始しました。「Grok」という言葉は、アメリカのSF小説
『異星の客』から生まれたもので、「本質的に理解する」という意味を持ち、テック系でも
時々使われるスラングです。

 

 

ところが2024年12月23日、長年動きが無かった「grok.com」のレジストラ情報がTucowsから
GoDaddyへ移り、登録者名がxAI社に変更されたことを、ドメイン投資家により判明したので
す。直後に同ドメインは「x.ai」へリダイレクトを実施したことを各メディアに報じられました。

 

 

買収額は非公開ですが、AI企業各社が「chat.com」や「claude.com」などを取得する流れの
延長線と見られ、専門メディアは「1,000万ドル以上」と推測しています。Grokは当初、X
(旧Twitter)上のチャットボットとして誕生しましたが、今ではiOSのスタンドアロンアプリ
として進化、チャットだけでなく画像生成機能まで備えている点が注目を集めています。
そんなGrokのブランド力をさらに強化するために、1,000万ドル以上もかけて「grok.com」
という短く覚えやすいドメインを手に入れたのでした。

 

ちなみに、2023年9月、対話型生成AI「Groq」を開発・運営するGroq,Inc社は、Grokに対して
「名前が紛らわしい」とブログで苦言を呈したことも話題になりました。

 

※1ドル143円(2025年5月)

 

参考
Grok.com Acquired by xAI
The Comprehensive Guide to Understanding Grok AI: Architecture, Applications, and Implications
X launches Grok’s iPhone app in the US
Hey Elon, It’s Time To Cease & De-grok

 

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