【第110回】.musicの運営権利を手にしたのはGoogle?Amazon?それともApple?

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人知の及ばぬ32ビットの空間に、
名前がついたその日から、
見知らぬあなたと、見知らぬあなたに、
ウェブの糸がつながった
ドメインの織りなす運命を解き明かす
あらたな世界の扉が開かれる
それが、あなたの知らないドメインの.世界

 

 

オークションでGoogleやAmazonに勝って、「.music」を手に入れた企業をご存知ですか?

 

それは、キプロスの起業家コンスタンティン・ルソス氏が運営する.MUSIC社です。

 

同氏は、不動産投資やコンサルティング、建築サービス、ギリシャにあるルソスビーチホテルエデンビーチホテルの運営、観光業等を行っているスソスグループ会社の社長でもあります。

 

2012年に実施された新gTLDの申請ラウンドで「.music」は、.MUSIC、Google、Amazon、Donuts、Far Further、Top Level Domain Holdings Ltd.(TLDH)
and LHL TLD Investment Partners、Radix、Famous Four Media、以上の8団体から応募がありました。最も多くの応募があったgTLDの一つです。
Apple Musicを提供するAppleは申請すらしていませんでした。

 

米国の独立系レコードレーベルを代表する業界団体のAmerican Association of Independent Musicが、AmazonやGoogle、Donutsの申請に対して行った異議申し立て等を経て、
2019年、.MUSICはAmazonやGoogleなどの大企業を相手にオークションでようやく勝利を
おさめました。同じようにオークションで運営団体が決定した「.shop」の落札価格は約49億円でしたが、「.music」は落札価格を公開していません。

 

 

しかし勝利した後の展開も遅く、ICANNとのレジストリ契約が締結されのは、2012年の申請から約9年後の2021年5月4日でした。
2021年10月末、「.music」はやっとDNSルートに追加されました。その数日後、最初のドメインとして義務化された「nic.music」を公開。
2021年12月現在、「.music」はまだ市場に出ていません。登録に際しては条件が設けられ、誰でも取得できるドメインではなさそうです。

 

.MUSICはプレスリリースで、2022年には提供開始予定であると発表しています。ただ、
文字列はとても魅力があるのですが、成功は確実ではありません。

 

DOMAIN INCITE のケビン・マーフィー氏はその進捗の遅さに、「コンスタンティン・ルソス氏は、 スポーツカーに乗り、クールな髪型、デザイナーズ・スキニージーンズを履き
流行に敏感な若いロッカーの一面を持っていたけど、今では老人ホームに住んでスクーターを運転し、1時間ごとに着替えが必要となっているんだよ。」と皮肉を言っています。2022年に本当に「.music」がドメイン登録できるようになるのか、そしてどのような使い方ができるのか乞うご期待ですね。

 

参考
.music goes live, plots 2022 la
Google, Amazon Among ICANN Applicants For .music Domain
DOTMUSIC LIMITED WINS RIGHTS TO .MUSIC DOMAIN NAME EXTENSION
Looks like .music is finally on its way
.music

 

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