セーシェルのドメイン「.sc」を使うスコットランドの企業、「.uk」から警告を受ける

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人知の及ばぬ32ビットの空間に、
名前がついたその日から、
見知らぬあなたと、見知らぬあなたに、
ウェブの糸がつながった
ドメインの織りなす運命を解き明かす
あらたな世界の扉が開かれる
それが、あなたの知らないドメインの.世界

 

 

セーシェルのドメイン「.sc」を使うスコットランドの企業が、「.uk」を管理するNominet社から警告を受けたことをご存知ですか?

 

「.sc」はセーシェルに割り当てられたccTLD(国別コードトップレベルドメイン)で、
1992年より登録が開始されました。イギリス(United Kingdom)の構成国の一つである
スコットランド(Scotland)には、独自のccTLDが割り当てられていません。イギリス全体
に対して割り当てられている「.uk」は、スコットランドのccTLDでもあるのです。

 

1999年、セーシェルに拠点を持ち「.sc」を管理するSC Registrars社は、スコットランドの
ウェブサイトをターゲットとしたセールスプロモーションを開始。プロモーションは功を
奏し、特に観光業や企業のウェブサイトで「.sc」の利用が増え、スコットランドのブラン
ディングやマーケティングに役立つドメインとして注目されるようになりました。

 

しかし、2002年3月、「.uk」を管理するNominet社は「.sc」を利用する、または興味を持っ
ているスコットランドの企業等に対し、「.scはISO 3166-1の2文字コードに基づいた、
セーシェルのccTLDである」と警告を発しました。この警告に対して、同ドメインの利用者は
「どのようなドメインを登録しようが自由」と反発。これ以降、Nominet社による大きな
警告はありませんでした。ちなみに、警告から12年後の2014年にスコットランドを表すgTLD
(generic Top Level Domain)、「.scot」が誕生しています。

 

参考
Nominet warns Scottish businesses of .sc domain names
.sc – wikipedia

 

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