「twitter.co.jp」を日本企業に先取りされたTwitter

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人知の及ばぬ32ビットの空間に、
名前がついたその日から、
見知らぬあなたと、見知らぬあなたに、
ウェブの糸がつながった
ドメインの織りなす運命を解き明かす
あらたな世界の扉が開かれる
それが、あなたの知らないドメインの.世界

 

 

「twitter.co.jp」を最初に取得したのはTwitter社ではないことをご存知ですか?

 

2010年3月、日本知的財産仲裁センター紛争処理パネルは、東京都内のITコンサルティング企業
に対して、ドメイン「twitter.co.jp」をTwitter社(Twitter, Inc.)に移転する裁定を下しました。

 

裁定では、「Twitter社は「TWITTER」「ついったー」で商標登録しており、ITコンサル企業取得
のドメイン名は混同させるほど似ている。また、このITコンサル企業はTwitter社と業務提携関係
などはなく、同社が商標使用を許諾したこともなかった。さらに、このITコンサル企業は、
Twitterの「おすすめ」ユーザーへの推薦を募るような投票サイトをTwitter社名で開設。
ドメイン名を09年11月25日に取得してから1か月ほどしか経っていないのに、ツイッター社に
2万ユーロ(約260万円)で譲りたいと連絡した上に、同企業の代表は、自分を「おすすめ」
ユーザーに加えてほしいと要求。ドメイン取得費用は高くても1万円ほどのため
(※2010年当時)、
商業上の利得を得るための不正な目的による登録」と断じました。

 

これによりTwitter社は、日本支社設立前でしたが、特例で「twitter.co.jp」を暫定的に保有する
ことができるようになったのです。

 

Twitter社は、日本でも2006年から同サービスの提供を開始。にもかかわらず、「twitter.co.jp」
を即取得とならなかった理由について、Twitter社の代理人担当弁理士は、「汎用の「twitter.jp」
については、日本に連絡先があればいいので、取得しました。しかし企業向けの「twitter.co.jp」
については、要件が厳しく、日本支社を設立・登記していないと取得できません。これから取得
しようと考えていたところ、先に取得されてしまったということです」と説明。ネットユーザー
からは、日本支社を設立しないとドメイン「co.jp」を取得できない制度を問題視する声も
上がりました。なお、現在「twitter.co.jp」は使用されていません(2022年7月28日時点)。

 

参考
JPNIC裁定
ツイッターのドメイン  日本企業の取得認めず
Twitter社より先に「twitter.co.jp」を取得した企業にネットユーザー失笑

 

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